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錬金術?
writer:Metal急便 2009-07-16(Thu) 軍隊・武器
今日塾で、原子や分子についてやりました。
そこで軽く話題になったのが題になっている錬金術です。
よくよく鋼の錬金術師とか武装練金とか麻生さんが読んでたあの漫画とかで使われる錬金術ですが、世間一般では"錬金術は不可能"と思われているようです。
確かにそこらの大学にあるような器具で簡単に出来るようなものではないので、一般人が手を出せる代物じゃないですね。
よく錬金術は鋼とかの卑金属を貴金属に変換できる魔法みたいなもののことだけ、と思われていますが、実際に錬金術とは賢者の石(物質をより完全なものへと変える石)を創ることのできる技術も目的の一つとなっています。この賢者の石を使えば不老不死になれる、とも思われていたそうです。
ちなみに【「万物融解液」により、物質よりその性質(例えれば金が金であるという性質)を具現化させている「精」(エリクシール)を解放し「精」の性質を得ようとするのがその根元的な目的であり(金のエリクシールは過程であって目的ではない)、生命の根元たる「生命のエリクシール」への到達こそが錬金術の究極の目的である。】らしいです。これはWikipediaから引用しています。
この生命のエリクシールを人体に取り込めば、賢者の石と同様、永久不滅の不老不死になれるとも思われていたみたいです。昔の人々は余程死にたくなかったんですね~(´`)
で、まあこの錬金術は、古代ギリシアやイスラム、西ヨーロッパ、東洋、中国など様々な場所で研究されていたわけですが、勿論どれも貴金属など作り出せず、次第に錬金術など無理だ、と思われるようになっていきました・・・・が、この錬金術研究の成果として、蒸留の技術や、火薬の調合技術、硝酸・硫酸・塩酸・王水の発明・・・中学の理科でも出てくるような物質・実験法が多く発明されたわけです。
ここまでの文章からすると錬金術は無理っぽく聴こえるかもしれませんが、一応不可能ではありません。
といってもそこらの大学にあるような器具で簡単に出来るようなものではないので、一般人が手を出せる代物じゃないですね。
方法は2つあります。ただ錬金術と言っても、"卑金属を貴金属に変える"ということではありません。
①核分裂による練金
金の元素記号79より1つだけ大きい元素記号80の水銀と、ガンマ線射出機を使います。
方法は簡単、水銀にガンマ線を照射するだけ。するとガンマ線を浴びた水銀が原子核崩壊を起こして、水銀の中の陽子が1個はじき出される。すると結果的に金に変換されます。
ただし!質量1.34トンの水銀に50メガ電子ボルトのガンマ線を70日間照射して6年間の冷却期間を置いても、金74キロ、副産物として白金(プラチナ:原子番号78)を180キロしか精製できません。しかも、これを実践するには電気代(1kw10円として)だけで150億円以上。金1グラムあたり20万円もかかる計算になります。
さて、合計いくら損するでしょうか?
現在の金の時価は・・・約3000円/kgくらい?
とすると、金74キロの時価は約3000x74で約222000円です。
15000000000-222000=14999778000円の大損!
なので、このガンマ線による練金法を編み出した松本さんらは、低コスト核変換のための加速器と高速増殖炉を併せ持つ『黄金炉』を開発したいとのことです。
②核融合による練金
金に限らず多くの金属原子は、超新星爆発(英語でSupernova、スーパーノヴァ)という恒星の最期の爆発の過程で核融合が起こしたときに生成され、それによって宇宙空間に放たれた星の残骸です。つまり、超新星爆発規模の核融合を起こせば金を生成可能、ということです。普通に考えると無理です。普通に考えなくても無理です。ちなみに太陽は確かに恒星ですが、恒星としての質量と熱量が全く小さいため、超新星爆発を起こさずに白色矮星という地球と同程度の大きさとなり、核融合を起こさなかった縮退物質が残ります。
太陽は超新星爆発を起こさないため、金はとれない、ということです。
以上の事を見ると、②よりも①が現実的ですね。①も国際的には十分非現実ですが。
結果:錬金術は不可能ではないが、コスト的に無理。ただし、『黄金炉』が開発されれば低コストで生成可能。
:Wikipedia等のページに書いてあることをまとめました。
そこで軽く話題になったのが題になっている錬金術です。
よくよく鋼の錬金術師とか武装練金とか麻生さんが読んでたあの漫画とかで使われる錬金術ですが、世間一般では"錬金術は不可能"と思われているようです。
確かにそこらの大学にあるような器具で簡単に出来るようなものではないので、一般人が手を出せる代物じゃないですね。
よく錬金術は鋼とかの卑金属を貴金属に変換できる魔法みたいなもののことだけ、と思われていますが、実際に錬金術とは賢者の石(物質をより完全なものへと変える石)を創ることのできる技術も目的の一つとなっています。この賢者の石を使えば不老不死になれる、とも思われていたそうです。
ちなみに【「万物融解液」により、物質よりその性質(例えれば金が金であるという性質)を具現化させている「精」(エリクシール)を解放し「精」の性質を得ようとするのがその根元的な目的であり(金のエリクシールは過程であって目的ではない)、生命の根元たる「生命のエリクシール」への到達こそが錬金術の究極の目的である。】らしいです。これはWikipediaから引用しています。
この生命のエリクシールを人体に取り込めば、賢者の石と同様、永久不滅の不老不死になれるとも思われていたみたいです。昔の人々は余程死にたくなかったんですね~(´`)
で、まあこの錬金術は、古代ギリシアやイスラム、西ヨーロッパ、東洋、中国など様々な場所で研究されていたわけですが、勿論どれも貴金属など作り出せず、次第に錬金術など無理だ、と思われるようになっていきました・・・・が、この錬金術研究の成果として、蒸留の技術や、火薬の調合技術、硝酸・硫酸・塩酸・王水の発明・・・中学の理科でも出てくるような物質・実験法が多く発明されたわけです。
ここまでの文章からすると錬金術は無理っぽく聴こえるかもしれませんが、一応不可能ではありません。
といってもそこらの大学にあるような器具で簡単に出来るようなものではないので、一般人が手を出せる代物じゃないですね。
方法は2つあります。ただ錬金術と言っても、"卑金属を貴金属に変える"ということではありません。
①核分裂による練金
金の元素記号79より1つだけ大きい元素記号80の水銀と、ガンマ線射出機を使います。
方法は簡単、水銀にガンマ線を照射するだけ。するとガンマ線を浴びた水銀が原子核崩壊を起こして、水銀の中の陽子が1個はじき出される。すると結果的に金に変換されます。
ただし!質量1.34トンの水銀に50メガ電子ボルトのガンマ線を70日間照射して6年間の冷却期間を置いても、金74キロ、副産物として白金(プラチナ:原子番号78)を180キロしか精製できません。しかも、これを実践するには電気代(1kw10円として)だけで150億円以上。金1グラムあたり20万円もかかる計算になります。
さて、合計いくら損するでしょうか?
現在の金の時価は・・・約3000円/kgくらい?
とすると、金74キロの時価は約3000x74で約222000円です。
15000000000-222000=14999778000円の大損!
なので、このガンマ線による練金法を編み出した松本さんらは、低コスト核変換のための加速器と高速増殖炉を併せ持つ『黄金炉』を開発したいとのことです。
②核融合による練金
金に限らず多くの金属原子は、超新星爆発(英語でSupernova、スーパーノヴァ)という恒星の最期の爆発の過程で核融合が起こしたときに生成され、それによって宇宙空間に放たれた星の残骸です。つまり、超新星爆発規模の核融合を起こせば金を生成可能、ということです。普通に考えると無理です。普通に考えなくても無理です。ちなみに太陽は確かに恒星ですが、恒星としての質量と熱量が全く小さいため、超新星爆発を起こさずに白色矮星という地球と同程度の大きさとなり、核融合を起こさなかった縮退物質が残ります。
太陽は超新星爆発を起こさないため、金はとれない、ということです。
以上の事を見ると、②よりも①が現実的ですね。①も国際的には十分非現実ですが。
結果:錬金術は不可能ではないが、コスト的に無理。ただし、『黄金炉』が開発されれば低コストで生成可能。
:Wikipedia等のページに書いてあることをまとめました。
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